水槽をたたむ(片づける)話のつづき、心構え編です。
(→水槽をたたむ~心情編~)
前置きが長くなってしまったので、実用性重視で水槽の片付け作業を追っていきたいと思います。
その1(大前提)
作業を開始する前の大前提として、水槽の片付けは、飼育・観賞用にきちんと運用されているときにはあまり表に出てこない「水槽の負の部分(ダークサイド)」がここぞとばかりに噴出します。
それは主には4つ
(1)生体の移動先確保
生体が全滅してしまった場合は問題ありませんが、何かしらの生体が残っている場合はその生体の移動先をあらかじめ確保しておかなければ片付けに入れません。
とくに、水槽が1本しかない場合などは、移動先が確保できずに片付けそのものが詰んでしまうことがあります。(=生き物の飼育は自分の都合でやめられない)
その場合は、片付けをあきらめ現環境で飼育を継続するか、リセット後即時立ち上げするかの二者択一。
どちらにしろ「片づけよう」と思っていた人にとっては心が折れる選択です。
なので、妥協案として「とりあえず片づけて、気持ちが整うまで生体は一時的にバケツで飼育しよう!」なんてことになり、
時間が経つと「バケツのままだと可哀想だから小さめの水槽買ってこよう!」から、
「せっかくだからちゃんとした水槽を立ち上げよう!」なんてことに発展してしまいます。(→ドロ沼化)
お掃除アイテム1:バケツ
・水の汲み出しから生体の避難まで、10Lが2つ以上は欲しいところ
(2)見えない重量
水が入った60水槽の重さは60~70kg以上で、一般的な家具・家電の中ではトップクラスの重量です。
カロリーゼロ理論と同様に、水もガラスも透明なため見ている分にはあまり重量を感じませんが、実際は寝っ転がってお腹をかきながら漫画を読んでいる成人男性とほぼ同じ重さとなります。
できれば水場近くに移動させたいところですが、自ら動く意思を放棄している70kgの物体を一人で運ぶことは現実的に困難。
なので片付け作業は基本「設置してある場所」で行います。
水を抜いて軽くしたとしてもガラス水槽の単体重量は約10kg、それを両手でかかえての移動は一苦労。
水場に移動できれば作業自体は相当楽になりますが、掃除する際に必ず注水するため、重量に応じたそれなりの準備と環境が整っていなければ移動先で詰んでしまいます。(→これが最も地獄)
お掃除アイテム2:ホース&ポンプ
・水を汲み出すホースはシュコシュコがついてるやつが便利
(3)ガラスという凶器
当然ながら一般的な水槽は「ガラス」で出来ているため、扱う際には最善の注意が必要です。
水槽を動かさずに片づける場合はそのリスクを極力減らすことはできますが、それでもゼロにはできません。
ガラス蓋やガラス機器の取り外し、石などの重量物の撤去から、清掃、拭き上げ、運搬まで、とにかく終始、ガラスに気を使いながらの作業となります。
落としたら最後、力を掛けすぎても最後、とにかく割ったら最後。
ただでさえ苦行に近い作業に余計な追い打ちをかけることとなるため、それだけは絶対に避けなければなりません。
ガラスは割っても割らなくても、物理的に精神的にするどく突き刺さる言わば凶器。
ただ余りにも気を使いすぎてると「こんなもろいものに何十kgもの水をぶち込んで今までリビングに置いていたのか」という考えに至り、片付けはおろか何もできなくなってしまいます。
お掃除アイテム3:ホースリール
・水道から水槽の設置場所まで水を引っ張るのに、あるとすごく便利
(4)汚水というガラス以上の凶器
透明できれいな水の水槽も、実はフィルターや底床に大量の汚れを蓄えており、掃除の際にはそれが一気に露呈します。
とくに底床が抱え込んでいる汚れの量はすさまじく、定期的に水替えなどを行っていたとしても水槽から取り除く際には水が一瞬で真っ黒に変色します。
汚水を扱うこと自体は、水槽を管理していればそれなりに慣れていきますが、問題は「こぼしてしまったとき」です。
水は扱いに慣れている分ガードがゆるみがちで、ガラスほどの緊張感がなく、
しかも清掃時には何度も注水と汲み出しを行うため、「汲み出しのホースから残水が漏れる」「汲み出し先のバケツがあふれる」「バケツを豪快に蹴飛ばす」などのアクシデントによって、大なり小なりほぼ確実にこぼします。(断言)
こぼれた先にカーペットや絨毯が敷いてあったりなんかすると、叫びながら膝から崩れ落ちること間違いありません。
水場に運んで作業できればその辺りのリスクはある程度回避できますが、水場が風呂場の場合、排水が詰まりやすく、臭いもこもりやすいため、できれば最後の仕上げの段階で運び込むのが無難です。
(→結局どこでやっても面倒なのは同じ)
以上のことを踏まえながら、いざ片付け作業に入ります。(まだ前置きだったりする)
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